奇跡の泉 “フンザの水”
インド北部の山奥、現パキスタン領カラコルム山脈の北西にあり、ヒマラヤの峰々に囲まれた海抜2700メートルの秘境の渓谷地。
その地には、1973年まで藩王が統治した理想の王国、「桃源郷」としてその雄大な景色とともに、そこに住む人々が、100歳を過ぎても尚、病気にかからず健康で元気に暮らす長寿の村として名高い“フンザ”があります。
このフンザ地方の長寿の秘密を解き明かした天才科学者“パトリック・フラナガン博士 (Dr. Patrick Flanagan)”が、1986年に出版された「Elixir of the Ageless – 不老の霊水」をもとに、30年以上に及ぶ博士の研究の経緯とその研究によって解き明かされた“フンザの水”に秘められた長寿を生み出す奇跡の力についてご紹介します。
ヘンリー・コアンダ博士から託された“フンザの水”の研究
フラナガン博士とヘンリー・コアンダ(Dr. Henri Coanda)博士
この写真は、1962年にアメリカのコネチカット州スタムフォードにあるアメリカ国防総省ペンタゴンのシンクタンクであったヒュイック研究所(Huyck Research Laboratory)にて撮影されたものです。
左側が当時17歳だったフラナガン博士であり、右側は「流体力学の父」として知られるルーマニア人科学者ヘンリー・コアンダ(Dr. Henri Coanda)博士(1886-1972)です。
フラナガン博士とコアンダ博士とのヒュイック研究所での出逢いが発端となり、フラナガン博士の“フンザの水”と長寿との関係を解き明かすための調査・研究は始まります。
当時、ヒュイック研究所では2つの主要な研究プロジェクトがありました。
ひとつは、コアンダ博士が発見し、後に流体力学の分野で「コアンダ効果」と名づけられた流体流動現象。
もうひとつは、フラナガン博士が発明した「ニューロフォン (Neurophone)」と呼ばれる電子聴覚装置でした。
ともに発明家であり、ヒュイック研究所にてコンサルタントとして働いていた二人は、大変仲の良い友達になっていきました。
そして、1963年6月のある日、フラナガン博士の才能を高く評価したコアンダ博士は、
「フラナガン博士なら、いつの日にか、フンザの水の秘密を解き明かし、その恩恵を世界中の人々にもたらすことになるであろう。」
と信じ、自らの生涯にわたる「青春の泉(Fountain of Youth)」に関する研究成果を彼に託されたのでした。そしてその直後、ルーマニア科学アカデミーの総裁として母国ルーマニアに戻られました。
コアンダ博士の研究によると、長寿の秘密を探るべく、1930年代初頭にフンザ王国への困難な旅をされた博士は、ロシア山奥のグルジア高地、外モンゴルにある辺境の渓谷、エクアドルのビルカバンバ渓谷、ペルーの渓谷など、フンザ以外にも存在する長寿と健康の土地をも訪ね、いずれの土地においても、そこに住む人々から、
「若々しく健康で長生きできるのは、(その土地の)水のお陰だ。」
との話を聞かれたのでした。
そして、コアンダ博士がこれらの土地の水を調査したところ、いずれの土地の水も濁っていて、その水の源は氷河だということ。氷河の水にはミネラルはなく、ほとんど蒸留水と同じ構成なのだが、氷河から溶け出た水は、特別な鉱床を通過しながらコロイド状のミネラル(極微小なミネラルの粒子)を吸収し濁った水となっていました。
さらに博士は、各地の水を持ち帰り、自らが考案した「コアンダ・ノズル」と呼ばれる造雪流体増幅器で各地の水から雪片をつくり、その寿命を計測することで、雪片の寿命とその水を採取した土地に住む人々の寿命とに相関があることを確認されていた。そして、
「長寿の秘密は、何らかの形で水の分子構造と関係があり、これらの水の特異な性質が、その土地に住む人々の長寿の鍵なのだが、これらの水の秘密をまだ解明できていない。」
と語られ、その秘密を解き明かし、“フンザの水”を再現することをフラナガン博士に託されたのでした。
“フンザの水”の再現への挑戦
そして、いよいよ“フンザの水”を再現するための試行が始められました。
各地で採取した様々な種類の粘土から、コロイド状の微粒子をつくりあげ、それを蒸留水に加えることによって“フンザの水”の再現が試みられました。
5年以上にわたって何百、何千という試行が繰り返されましたが、“フンザの水”と同じ効果を示すコロイドを作り出すのには至りませんでした。問題は、その大きさと電荷にあり、出来上がったコロイドの大きさは生体システムが取り込むには大き過ぎてその電荷は大変に低いものだったからです。
1983年、コアンダ博士から“フンザの水”の研究を託されてから、すでに20年の時が流れていました。
この頃、エジプトのピラミッドに新婚旅行をされたあと、フラナガン博士はゲイル博士という研究社と出会い、二人の共同研究が始まります。
そして、コロイドへの電荷を増やすために、“Vortex Tangential Amplifier (渦流接線増幅器)”としか形容できないような特殊な装置を考案します。この装置は、完全な流体渦を作り出すもので、新たに生成されたコロイドが渦の中心にある直径100万分の1インチ以下の“目”の中に吸い込まれた時、他のものではつくり出せない理論上の力を受けて、外部の電場発生器によってコロイドはより強く帯電するというものでした。
この装置によって作り出されたコロイドは、水の表面張力を73から25ダインまで引き下げるほどの高い電荷を保持していました。フラナガン博士たちは、“フンザの水”に含まれるコロイドよりも優れた特性を持つコロイドを作り上げたのです。
この微粒子の効果を試すために、二人で飲物生活ダイエット(Liquidation Diet)を試してみることにしました。そして、この高いエネルギーを持ったフンザ型コロイドを入れた水と、好きな新鮮な果物や生野菜とを混ぜ合わせたジュースだけで半年間を過ごし、固形物の食物は一切摂取されなかったのですが、この間に完璧な健康と体重を維持し、信じがたいほどのクリアで聡明な感覚と外見を得られたのでした。
1984年8月、彼らを知る全ての人々が、彼らが以前よりもよりも健康そうだと言い、その水を試すことを望みました。
ほどなくして、2000人ほどの人々に水を差し上げたところ、彼らは更にそれを望んできました。
そこで、フラナガン博士は、この素晴らしいコロイド水を、液晶コロイド水(Liquid Crystal Colloids, LLC)と呼ぶことにしました。
そして、さらに研究は続けられ、人体内の毒素を排出するのに理想的な水の表面張力は、55~65ダインであることを実験的に突き止め、この液晶コロイド濃縮液が飲用のために薄められた際に、水の表面張力がこの範囲内になるように調整しました。
パトリック・フラナガン博士の長年の研究成果によるこの革新的技術は、“Flanagan Microclustar Silica”(マイクロ・クラスター・シリカ)として特許登録されています。
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● 研究者達