活性酸素の種類

一般に活性酸素とフリーラジカルは混同されることが多いですが、活性酸素にはフリーラジカルとそうでないものがあります。スーパーオキシドアニオンラジカルやヒドロキシルラジカルはフリーラジカルですが、過酸化水素や一重項酸素はフリーラジカルではありません。

スーパーオキシドアニオン


人間の体内でもっとも大量に発生するが、他に比べると反応性が低く、身体に与える影響も少ないと考えられています。ただし、電子や水素原子とのやりとりが進むことで、ヒドロキシラジカルなど毒性の強い活性酸素に変化する可能性が高いです。

過酸化水素


過酸化水素の電子は、すべてペアになっているため酸化力は大きくありません。しかし、わずかなきっかけで2つに別れ、狂暴なヒドロキシラジカルになってしまうのが問題です。
過酸化水素は「オキシドール」とも呼ばれ、消毒薬として利用されています。しかし、実際に消毒(殺菌)作用を行っているのは、過酸化水素から変化したヒドロキシラジカルである場合が多いと言われています。

ヒドロキシラジカル


活性酸素の中で最も反応性が強く、酸化力も強いです。脂質、糖質、タンパク質など近くにあるあらゆる化合物と反応してしまいます。つまり、体内への影響力が最も強い活性酸素なのです。ただし、反応性が強いため、特に体内に影響を及ぼさない化合物と反応し、無害な物質となって排出されることも多いです。
ヒドロキシラジカルは、スーパーオキシドアニオン、過酸化水素から発生します(体内で酸素から直接生成されるということはありません)。

一重項酸素


電子そのものはすべてペアになっているのですが、酸化力が強いです。これは、無視されてしまった軌道が 2個の電子を強く求めているためです。しかし、体内でこの酸素がどのくらい生成されているのか、また、何らかの危害を加えているのかについてははっきりと分かっていません。

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